離職率の高い理由や今後について
介護の仕事が、離職率が高いのは、いくつか理由があるが、昔からの先入観で、誰にでもできる仕事と思われているところが一番の原因のように思う。辞めても、すぐに就職できるのも、介護業界である。人手不足なので、仕事がきつい。きついから仕事を辞める。また、人手不足になる。その繰り返しである。職員が離職しないためにはどうしたらよいのか。ただ人を呼び込めばいいだけでなく、人材育成や業務改善など、管理者は根本から事業の在り方を考え直す必要がある。
また、介護の仕事に就こうとする側も、介護業界はどういうところなのか、介護の仕事は、ほんとうに誰にでもできるものなのか、よく考えてから就職しなくてはいけない。介護技術だけでなく、医療的な知識、接遇、共感することの意味、配慮することの大切さ等、様々な学習が必要となる。介護に関する資格取得が、年々難しくなっているのも、介護業界全体の質を向上させるためには不可欠だからであるように思う。
2035年には、3人に1人が65歳以上の高齢者になると予測されている。そんな折、今までのように離職率が高くなると、介護は家族任せになってしまう。介護うつ、介護のための退職がどんどん増えていくかもしれない。家族の負担を少しでも軽くするためにも、職業意識の高い介護職員は必要である。介護の質を上げるための努力は、管理者だけでなく、働く職員一人一人にも必要であるし、研修の機会を増やす等、行政にも必要なことである。